原著
ヒト胎盤絨毛組織培養上清の血小板凝集阻止活性の研究—PAFならびにSTA2惹起血小板凝集に与える影響
飯岡 秀晃
1
,
赤田 忍
1
,
島本 太香子
1
,
山田 嘉彦
1
,
阪本 義晴
1
,
森山 郁子
1
,
一條 元彦
1
Hideaki Iioka
1
1奈良県立医科大学産婦人科
pp.897-901
発行日 1993年7月10日
Published Date 1993/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901388
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ヒト胎盤絨毛組織培養上清にはadenosine diphosphate(ADI)惹起血小板凝集に対する阻止活性が存在する。今回は,最近注目されている血小板凝集惹起物質であるplatelet activating factor(PAF)ならびにstable thromboxane A2,(STA2)にも注目し検討を加えた。
1.ヒト胎盤絨毛組織培養上清にはADP惹起血小板凝集阻止活性以外にも,PAFならびにSTA2惹起血小板凝集阻止活性も存在した。多血小板血漿にヒト胎盤絨毛組織培養上清を添加しておき,血小板凝集を惹起すると,添加した培養上清の濃度に比例してADP,PAFならびにSTA2惹起血小板凝集は阻止された。
2.ヒト胎盤絨毛組織培養上清の添加によって,一端ADP,PAFならびにSTA2によって惹起された血小板凝集も阻止された。
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