今月の臨床 抗癌剤
投与時期
19.術後投与(Adjuvant chemotherapy)
林 和彦
1
Kazuhiko Hayashi
1
1聖マリアンナ医科大学婦人科
pp.1218-1220
発行日 1992年10月10日
Published Date 1992/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901040
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卵巣癌の治療にcisplatin(CDDP)が登場して以来,その奏効率には著しい向上がみられ,卵巣癌については標準的治療方法が確立されつつある。現段階での標準的治療法とは,まず腫瘍の縮小化を目的とするreduction surgeryを実施し,続いてCDDPを主体とする抗癌剤を一定期間投与し,その後,抗癌剤の投与を継続するか否かの確認(restaging laparotomy)あるいは残存腫瘤の摘出(cytoreductive surgery)を目的としてsecond look operationを行う一連の治療法である。卵巣癌の奏効率の改善は,腫瘍の完全摘出とその後のCDDPを中心とする術後化学療法によるところが大きいといえる。
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