特集 抗癌剤の使い方
Topics
婦人科癌に対するNeo-adjuvant Chemotherapy
薬師寺 道明
1
,
西田 敬
1
Michiaki Yakushiji
1
,
Takashi Nishida
1
1久留米大学医学部産科婦人科学教室
pp.473-475
発行日 1990年6月10日
Published Date 1990/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904848
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薬剤のみによる根治療法の確立が癌化学療法の最終ゴールと考えられる。婦人科領域における抗癌剤治療の現況をみると,このことがあながち荒唐無稽な夢とは思えないくらい高い奏効率が報告され始めている。薬剤の有効性の向上は抗癌剤治療そのものにも変革をもたらし,従来まで主として術後に用いられてきた抗癌剤療法を手術前に応用することでそれに続く手術・放射線などの根治的治療を更に効果的なものにしようとするneo-adju—vant chemotherapyの概念が近年では導入されてきている。
本稿では婦人科癌に対するneo-adjuvant chemothera—pyについて若干の自験例を紹介すると共に,その利点や問題点について概述したい。
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