症例
出生前に膀胱機能異常が推定された脊髄髄膜瘤の1例
福田 久信
1
,
増崎 英明
1
,
山辺 徹
1
Hisanobu Fukuda
1
1長崎大学医学部産科婦人科学教室
pp.1336-1339
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900629
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最近,超音波断層法の進歩により,胎児の形態診断のみならず機能診断もなされるようになった。1973年,Campbellらは経時的に膀胱容量を計測することにより胎児の尿産生量を測定する方法を報告した。その後,胎児の腎機能を知る目的で時間尿量を測定した報告が散見される。しかし胎児膀胱機能に関する検討は少ない。膀胱機能は大きく蓄尿機能と排尿機能に分けられ,これが一定のサイクルで繰り返されている。私どもは,排尿前膀胱容量(蓄尿機能),排尿後膀胱容量(排尿機能)を検討することにより,出生前に膀胱機能異常の存在が推定された脊髄髄膜瘤の1例を経験したので報告する。
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