今月の臨床 計画妊娠—合併疾患への対応
膠原病
15.大動脈炎
村島 温子
1
,
橋本 博史
1
Atsuko Murashima
1
,
Hiroshi Hashimoto
1
1順天堂大学医学部膠原病内科
pp.1278-1279
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900613
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大動脈炎症候群は,大動脈およびその分枝におきた特殊炎症とその瘢痕性収縮による血管内腔狭窄により生ずる諸症状を総括した呼称である。昭和57年より59年までの全国調査で確認された患者は2,606人であり,決して多くはないが,潜在的患者も相当数いると考えられ,若年女性に多発する点も含めると,この疾患の合併妊娠の管理に対する知識は重要である。
ここでは,まず大動脈炎症候群が妊娠・分娩に及ぼす影響および妊娠,分娩が大動脈炎症候群に及ぼす影響について述べ,つぎに本稿の主題である計画妊娠,すなわちどのような患者に妊娠を許可し,妊娠,分娩,産褥の経過をどのように管理していくべきかについて述べる。
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