今月の臨床 計画妊娠—合併疾患への対応
感染症
12.風疹
福島 穣
1
Minoru Fukushima
1
1藤田保健衛生大学医学部産婦人科学教室
pp.1268-1270
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900610
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胎児・新生児に影響を及ぼす妊婦の感染症としてはSTORCH(syphilis,toxoplasmosis,other viruses,rubella,cytomegalovirus,herpes virus hominis)として整理記憶されている諸疾患が重要である。とりわけ風疹は流行的に発生して社会問題となったことがあり,実地医家としては確固とした対応策を持ち,終始一貫したチェックを励行する必要がある。検査方式の最新知見については杉下(参考文献2)が簡潔にまとめているが,HI(赤血球凝集阻止反応)抗体価による判定は8倍という報告に接した場合,厚生省の指針でも不透明である。われわれの教室では「エンザイグノスト風疹」によるIgG抗体測定を中心に判定しており,目下臨床面では満足すべき成果を得ている。以下その具体策を略述したい。
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