今月の臨床 更年期障害
更年期とは
2.高齢人口の増加と婦人科診療
井口 登美子
1
Tomiko Iguchi
1
1東京女子医科大学産婦人科
pp.510-512
発行日 1991年5月10日
Published Date 1991/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900401
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平均寿命の推移
日本人の平均寿命は数十年間に著しく延長し,1989年10月厚生省の発表によると男子75.91歳,女子81.77歳と世界に類を見ないほどの早い速度で日本は世界一の長寿国となった。平均寿命の推移は表1に示すように1921〜25年は男女共に40歳台であまり差がみられないが,以後年と共に延長傾向にあり,男女差もやや見られるようになってきた。平均寿命の著しい伸びは戦後であり,1947年には男子50.6歳,女子54.6歳と50歳台になった。それからわずか13年後の1960年には男子65.3歳,女子は70.2歳とすでに70歳台に達している。平均寿命は持続的に増加し,1984年には男子74.5歳,女子は80.2歳と80歳を超えるほどにまで延長した。
このような平均寿命の延長は出生率の低下,死亡率の低下によるところが大きいが,さらに日本の医療制度の確立,高度な医療水準,生活様式および食生活の改善などがあげられる。
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