今月の臨床 不育症—その対策のすべて
検査・診断の進め方
11.HSG検査でわかること
長田 尚夫
1
Hisao Osada
1
1日本大学医学部産科婦人科学教室
pp.40-41
発行日 1991年1月10日
Published Date 1991/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900264
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臨床的に不育症は,妊娠の成立を認めるが流産をくりかえす場合をいうが,子宮卵管造影(HSG)によってわかる習慣性流産の原因は,子宮腔の形態異常が原因となる疾患で子宮筋腫と子宮奇形がその代表である。近年,内視鏡や超音診断装置等新しい機器の臨床応用によって子宮,卵管卵巣を取り巻く器質性不妊や不育症の正確な診断が可能となってきた。この子宮腔の形態異常の診断には一般にHSGが用いられるが,必ずしも容易に診断できるとは限らず,造影法の工夫が必要となる。われわれが行っている造影方法も併せて述べる。
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