臨床研修セミナー 手術手技
VII.外陰癌の手術
外陰癌手術時の形成手術—薄筋皮弁法を中心に
安田 允
1
Makoto Yasuda
1
1慈恵会医科大学産婦人科教室
pp.998-1003
発行日 1990年11月10日
Published Date 1990/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900189
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外陰癌は高齢者に多く発生し,手術療法が最も有効で,放射線療法や化学療法は補助的なものとされている。外陰癌に対する根治手術の予後は良好で,外陰の広汎な切除と所属リンパ節の郭清が基本手術となる。
根治手術を行うとき病巣部の切除範囲は重要で,切除範囲が不十分であると,術後に切除縁に孤立した再発を起こすことがあるため,再発を防ぐ意味からも周囲の健常組織までの広い切除を必要とする。またリンパ節転移の頻度が高いので,所属リンパ節の郭清が必要不可欠であるとともに,腫瘍が片側にあっても反対側にも転移をきたすことも多く,両側の郭清を必要とする。
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