臨床経験
不妊治療施設による妊活前のプレコンセプションケア外来の試用から見えてきた課題と展望
勝又 翔子
1
,
太田 邦明
2
,
加茂 尚永
3
,
筋野 徒志雄
1
,
小宮 顕
4
,
伊藤 真帆
1
,
今井 美和
1
,
石川 恵
1
,
川井 清考
1
1亀田IVFクリニック幕張
2東京労災病院産婦人科
3さんむ医療センター産婦人科
4亀田総合病院泌尿器科
pp.351-358
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211183
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▶要旨
近年の晩婚化・晩産化に伴い,妊娠後の問題を予防するだけでなく妊娠すること自体に対するプレコンセプションケアの必要性が増大し,われわれは不妊クリニックでプレコンセプションケア外来を設立した.受診患者は,月経不順など不妊症の懸念を抱えたカップルやすでに妊活中で不妊治療も検討しているカップルが多かった.受診後に不妊治療や不妊検査のために通院を継続した患者は一定数おり,不妊クリニックにおけるプレコンセプションケア外来の運用により挙児を希望してから妊娠までの期間が短縮できる可能性がある.妊娠に対して積極的なカップルでさえも身体づくりや栄養管理についての知識は乏しく,その重要性やサプリメントの活用について,一般的なプレコンセプション期のカップルに対する啓発が急務であると考えられた.
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