今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策
緊急対処法
バクリカテーテル挿入のコツ
鷹野 夏子
1
,
梶原 健
1
,
増田 怜良
1
,
亀井 良政
1
1埼玉医科大学病院産婦人科
pp.854-859
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209806
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●バルーンタンポナーデは「母体安全への提言2013」のなかで,“産科危機的出血の対応プロトコール”として産後の過多出血(postpartum hemorrhage : PPH)の初期対応として推奨されており,産科医療従事者はその手技に熟知しておく必要がある.
●バクリバルーン挿入時の方法についてはさまざまな報告があり,より安全かつ簡便に入れられるよう,症例によって工夫をする必要がある.
●羊水塞栓のような消費性凝固障害とそれに引き続く大量出血による希釈性凝固障害が同時に生じた場合や,胎盤が遺残しているときはバルーン圧迫止血が困難であり,速やかな胎盤除去や,バルーン止血と同時に動脈塞栓術や,子宮摘出を要することがある.
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