増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル
Ⅲ.産科編
妊産褥婦の合併疾患への対処法
呼吸器疾患
喘息発作
久野 道
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター
pp.272-276
発行日 2019年4月20日
Published Date 2019/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209694
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当直医へのコール
◉喘息を合併した妊婦の約2割が急性増悪をきたし,喘息の重症度が高い患者ほどそのリスクは高くなる.
◉妊娠中に喘息の急性増悪を引き起こす最大のトリガーは,ウイルス感染症と服薬アドヒアランスの低下である.
◉一般に急性増悪のハイリスクグループとして以下のような喘息患者が挙げられる.
・全身性ステロイド薬を投与中あるいは中止したばかりである.
・過去1年間に喘息発作による入院歴あるいは救急外来への受診歴がある.
・喘息発作により気管挿管をされたことがある.
・吸入ステロイド薬を使用していない.
・短時間作用性吸入β2刺激薬に対する過度の依存がある.
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