合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて
疾患各論:下部尿路症状
過活動膀胱の診断と治療
山西 友典
1
,
加賀 勘家
1
,
加賀 麻祐子
1
,
布施 美樹
1
,
石塚 満
1
1獨協医科大学排泄機能センター
pp.88-96
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209577
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●過活動膀胱は尿意切迫感を必須の症状とし,通常は頻尿・夜間頻尿を伴い,切迫性尿失禁を伴う場合(OAB wet)と伴わない場合(OAB dry)がある.その診断にはOABSSなどのスコアと排尿日誌による鑑別診断が重要である.
●過活動膀胱の治療の第一選択は,生活指導,膀胱訓練,骨盤底筋訓練などを組み合わせた行動療法である.薬物療法には抗コリン薬とβ3アドレナリン受容体作動薬がある.
●行動療法,薬物療法が無効な難治例には,電気・磁気刺激などのneuromodulation,特に仙骨神経刺激療法が有用である.ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法は現在治験中である.
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