今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識
診断法
標準化された精液検査法・自宅で行えるスマートフォンを利用するCASAシステムについて
渡邊 倫子
1
,
山崎 一恭
2,3,4
,
岩本 晃明
2
1山王病院リプロダクションセンター・婦人科内視鏡治療センター
2山王病院リプロダクションセンター・婦人科内視鏡治療センター男性不妊部門
3筑波学園病院泌尿器科
4筑波学園病院リプロダクションセンター
pp.1054-1061
発行日 2018年11月10日
Published Date 2018/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209523
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●精液検査は禁欲期間により精子濃度,運動率に影響を及ぼすことがあり,記載しておくことが望ましい.個人内変動があるため1回で判定してはいけない.最低2回,変動が多い場合には3回行う.
●精液検査をMakler chamberで行う場合,精子濃度の測定はホルマリン固定して測定すると精度が上がる.精液量は5μLを載せること.目視より20〜40%程度精子濃度が高くなる.
●スマートフォンによる自宅で行えるCASAの精度は,目視と比較すると芳しくない.しかし男性患者が病院に来たがらない,恥ずかしい,忙しいなどの理由で来院しない患者への受診の動機付けにはなる.
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