連載 FOCUS
dose denseパクリタキセル/カルボプラチン療法にベバシズマブの上乗せ効果があるか?
武隈 宗孝
1
1静岡県立静岡がんセンター婦人科
pp.176-180
発行日 2018年1月10日
Published Date 2018/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209247
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
緒言
2009年LancetにてJGOG3016試験(NOVEL trial)の結果が報告された1).卵巣がんⅡ〜Ⅳ期症例におけるdose denseパクリタキセル(PTX)/カルボプラチン(CBDCA)(ddTC)療法のtri-weekly TC療法に対する優越性が検証された第Ⅲ相試験である.さらに,2011年New Engl J medicineにてGOG0218試験およびICON7試験結果が報告され2, 3),進行卵巣がんにおけるtri-weekly TC療法へのベバシズマブ(BEV)の上乗せ効果が実証された.本邦では進行再発卵巣がんに対するBEVの使用が2013年11月より認可されている.
今後の治療選択としてddTC療法にBEVを併用したddTC+BEV療法というレジメンも必然的に候補として挙がってくる.しかしddTC療法に対するBEVの上乗せ効果についての検証はいまだなされていない.本稿では,まずddTC+BEV療法に関する臨床試験結果を紹介し,さらにddTC療法に対するBEVの上乗せ効果について考察する.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.