トピックス
45XOを示す真性半陰陽の1症例
田部井 徹
1
1赤心堂病院
pp.312
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207764
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真性半陰陽は,同一患者体内に男女両性腺すなわち精巣と卵巣組織が存在する極めて稀な疾患である。本疾患に関する臨床的あるいは基礎的な研究は,性の決定を検討し,あるいは性分化異常の機序などを解明する上に極めて有意義である。
1976年,南アのW.A.Van Nie—kerk1)は,世界中で既に報告された340症例および自験27症例の計367症例の真性半陰陽患者の診断,臨床所見および染色体核型などを詳細に分析して報告した。通常,真性半陰陽患者は,外生殖器にみられる何らかの形態異常により発見されることが多く,60%以上の患者は,15歳以前の若年期に診断されるといわれている。男性外生殖器を示す表現型患者が60%であり,女性の表現型を示す患者(40%)より高頻度である。
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