先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
感染症とその化学療法
妊娠中期における破水と新生児感染症
藤村 正哲
1
,
池沢 孝夫
2
,
中山 雅弘
3
Masanori Fujimura
1
1大阪府立母子保健総合医療センター新生児科
2大阪府立母子保健総合医療センター母性科
3大阪府立母子保健総合医療センター病理
pp.451-453
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207404
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妊娠中期から後期前半(大体肺成熟の期待される35〜36週まで)における破水は,第1に早期産,第2に上行性感染症のリスクに関連して,日常臨床上の課題のひとつである。当院においても,前期破水や切迫早産を主訴とする母体搬送が年間に約160例あり,周生期関連各科が協同してこの問題に取り組んで来た。破水症例の診療方針に関する欧米の諸文献は数多くみられるが,特に抗生物質の使用方法を中心として我々の方針と若干の相異がみられる。本稿では,当院における診療基準を基礎において,その結果どのような所見が,特に新生児感染症に関してみられるかにつき報告し,諸家の参考に供したい。
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