臨床医のプライマリ・ケア オンコロジー
対談
プライマリ・ケアの実践とその問題点・2
地域スタッフとの集談会と座産の試みを中心に
永井 宏
1
,
竹内 正七
2
Hiroshi Nagai
1
,
Shoshichi Takeuchi
2
1永井病院
2新潟大学医学部産婦人科学教室
pp.552-561
発行日 1982年7月10日
Published Date 1982/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206654
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竹内 本誌では年間テーマとしてプライマリ・ケアの問題をとり上げ編集委員が中心に座談会を行ないましたが(36巻1号20頁),そこでは第一線で開業しておられる先生方の立場が,必ずしも完全に考慮されていないという恨みがあったということで,まず藤沢市で開業しておられる宮川先生と対談を行ない,色々興味ある有益なお話を伺うことができました(36巻5号392頁)。
今日は,仙台市で開業されている永井先生をお招きし,いろいろお話をうかがいたいと思います。このプライマリ・ケアの問題を考えるときに二つの問題があろうかと思うわけです。一つは,女性のためのPrimary physicianとしての産婦人科医のあり方という面,もう一つは地域の医療全体をプライマリ・ケアの立場でとらえたときに,産婦人科医として,そのプライマリ・ケアにどの程度貢献できるかという面ですね。宮川先生との対談の中では,開業医として藤沢市という地域に根ざした女性のためのPrimary physicianの在り方というものを模索されておられる姿が浮かび上がったように思います。今日は,宮城県ないし仙台市という地域における産婦人科の役割というものを,永井先生は開業医の立場でかなり高いレベルで行なっておられるということで,開業しておられる先生でも,その実践に工夫を加え,努力をしていくならば,ここまでできるんだという点を中心にお伺いしたいと思うわけです。
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