薬の臨床
Lo-Lyndiol長期服用時の副作用とくに血液生化学的所見について
岡村 隆
1
,
小林 拓郎
1
Takashi Okamura
1
,
Takuro Kobayashi
1
1東京大学医学部附属病院分院産婦人科
pp.57-61
発行日 1981年1月10日
Published Date 1981/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206380
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合成エストロゲンと合成プロゲスチンの各種の組合わせによる数多くの経口避妊薬の臨床成績が報告されているが,いずれもその強力な排卵抑制作用による確実な避妊効果が認められている。しかし,これらステロイドホルモンの長期服用時には,ときに血栓性静脈炎あるいは肝機能障害などの副作用の発現も報告されており,このことから可及的含有ホルモン量の少ない経口避妊薬の開発が望まれたきた。従来産婦人科領域で使用されてきたLyndiol錠2.5は1錠中にlynestrenol 2.5mgとmes—tranol 0.075mgを含有する経口剤で,月経困難症および排卵抑制作用についてすぐれた効果を発揮することは,すでにひろく認められている。
今回開発されたLo-Lyndiolは1錠中lynestrenol 1.6mgとmestranol 0.048mgを含有した経口ホルモン剤で,ステロイドホルモンの含有量はLyndiol錠2.5の約半分である。このLo-Lyndiolを24名の避妊希望外来患者に投与し,その避妊効果,副作用とくに血液生化学的所見につき検討した。
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