症例
妊娠時仰臥位低血圧症候群の2例
山本 政太郎
1
Masataro Yamamoto
1
1総合高津中央病院産婦人科
pp.915-917
発行日 1977年10月10日
Published Date 1977/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205700
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仰臥位低血圧症候群は,妊娠後半期の産婦が仰臥位になったときに血圧が下降し,種々の自覚的・他覚的症状を伴うが,これらの症状は側臥位への体位変換あるいは分娩後には全く消失する場合と定義されている。
1942年Hansen1)がはじめて本症候群について報告し,わが国では1962年小林ら2),渡辺ら3)の報告が最初である。その後,本症についての報告例がかなりみられ,現在では周知の疾患となっている。筆者は妊娠36週で軽いショック様症状をおこした1例,および37週で早期破水と同時に本症候群が発現し,さらに帝切時に重症型ショックに陥った双胎の1例,合計2例の仰臥位低血圧症候群を経験したので追加報告する。
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