症例
卵巣腫瘍の臨床観察
野田 起一郎
1
,
古屋 恒男
1
,
加藤 東一郎
1
Kiichirō Noda
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.439-442
発行日 1970年5月10日
Published Date 1970/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204212
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はじめに
卵巣腫瘍については,樋口教室をはじめとする数多くの業績があり,難解とされた卵巣腫瘍についても,近年,幾多の知見が加えられたが,今なお,卵巣癌が諸臓器悪性腫瘍の中で最も予後の悪い腫瘍の一つであることには変りがない。
筆者らは昭和31年より昭和37年(すでに5年治癒成績の判明した)に至る7年間に,当教室で経験した卵巣腫瘍について観察を行ない,特に悪性充実性腫瘍について,その病理解剖学的所見,あるいは病理組織学的所見,さらに治療法などとその予後との関連について検討を行ない,2〜3の知見を得たので報告する。
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