特集 私の手術・Ⅰ
子宮癌の手術
御園生 雄三
1
,
高見沢 裕吉
1
Yuzo Misonou
1
1千葉大学医学部産科婦人科教室
pp.489-493
発行日 1969年6月10日
Published Date 1969/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204051
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はじめに
子宮頸癌の根治手術にわが教室では,岡林術式を用い,卓越した治療効果をあげている。この術式については多くの著書,論文があるが,今回教室員に指導するときの要領を簡単にまとめてみた。
手術時,術者は患者の左側に立つ習慣である。リンパ節廓清にも通例はその位置を変更しないまま両側の処理を行なう。岡林原法では,リンパ節廓清を子宮摘出後に行なうことになつているが,関東においてはこれを先行する術者が多いようである。われわれは,リンパ節廓清を先,後に行なつてみたが,予後に関しては特別の効果は認めがたい。ただ初心の中はリンパ節廓清を先行した方が,その後の処理が楽であろう。真の意義はリンパ節を徹底してとるか否かである。
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