Japanese
English
臨床
子宮腔内癒着症(Asherman' Syndrome)の1治験例
A case of intra-uterine adhesion (Asherman syndromes)
山下 徹
1
,
早川 澄夫
1
,
佐藤 正年
1
Toru Yamashita
1
1山形県立中央病院産婦人科
pp.64-65
発行日 1966年1月10日
Published Date 1966/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203411
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はじめに
子宮内手術操作により子宮腔,頸管の癒着を来し,二次性無月経を結果するTraumaticAmenorrhoeaは1950年.Asherman1)によつて多数例が報告されて以来Asherman'syndromeと呼ばれている。しかし,このような症例は妊娠中絶等子宮内操作が行なわれる機会が多いと考えられる本邦では意外に報告例が少なく,林の2例2),松本の4例3)および山本の8例4)の報告を見るのみである。本症の治療はsimpleな頸管拡張のみでよいとされているが,治療後の妊娠分娩については報告例も少なく,不妊,流産等多くの危惧が残されているのが現状である。
私共は流産後無月経となつたが,頸管拡張により月経発来し,まもなく妊娠分娩を経過した1例を経験したので報告する。
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