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欧術語の誤綴
pp.459
発行日 1964年6月10日
Published Date 1964/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203064
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hand writingの欧文は誤植の最大因だといつかの埋草にも書いて,筆者の猛省をうながしたが,急にタイプで打つ訳にもいかぬかして,その改善の徴もみえない。故に,自分で校正するからいいさと仰言つても,これからはよほどでないと編集室校正ですませる時代にならぬとも限らない。せめて,楷書(?)で願いたい。
それより,専門家の書かれる欧文字の誤綴にも恐縮することが多いのだが,これなど,どうしたものか。"Shirodkar"の名を知らない産科医もあるまいが,Schirodkar, Shirodkerなどざらに来る。Schirodkerと書く方もある。この種の誤綴は罪も軽いが,泣かされることは他にもいろいろある。それが原稿どおりだからといつて,校正者はすました顔もできないし,間違いは間違いで責は編集室が負うのは当然である。当然だからこそ,割り切れない愚痴をこぼしこぼし辞典をくりつづける訳である。
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