提言 PROPOSAL
新生児管理の將来のありかたを想う(理想にちかづくために)
安達 寿夫
1
1東北大学産婦人科学教室
pp.819-821
発行日 1962年11月10日
Published Date 1962/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202697
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この数年来,新生児管理の在り方について,産科・小児科・外科などの臨床各科および病院管理・公衆衛生などの面からいろいろと論ぜられている。これは抗生物質その他の医学の発展にともない後天的な乳幼児疾患が減少し,胎生期や周産期の異常による先天的疾患に関心が向いてきたためで,喜ばしい傾向でありますますさかんに論ぜられ,最も母児の幸福にプラスになる方向に近づくことを切に望みたい。
ただこれらの意見の一つ一つを読んでみると,まず根本となる新生児期そのものの定義がまちまちで,また最近新生児の臨床に実際タッチしたとは考えられないような非現実的なものさえみうけられるので,今回は主として定義と新生児臨床の特質の面から管理のありかたを考えてみたい。
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