Japanese
English
臨床研究
Rh'0型等のRh陽性血液に依る交換輸血の考察
Considerations on the exchange transfusion by Rh positjve blood
新井 大作
1
,
一宮 勝也
1
,
山村 恵次
1
,
尾崎 純弘
1
,
横山 三男
2
Daisaku Arai
1
1東京医科歯科大学産婦人科教室
2東京医科歯科大学法医学教室
pp.31-33
発行日 1958年1月10日
Published Date 1958/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201694
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緒言
新生児赤芽球症の治療はRh式血液型の発見以前には貧血に対しての輸血が専ら行われて居た。併し此の輸血は大概,Rh陽性血球であるか,母親血液であった為に新生児の症状は一層重篤となり,死亡するか,重症な核黄疸等の後遺症を残すのが常であった。事実,Mollison(1943)は,この様な新生児の循環血流中にRh陽性血球を注入するとなんの利点も与えぬばかりか,速かに其の破壊が起る事を観察して居る。われおれは過去3年間に3例のRh式血液型不適合妊娠に由来すると思われる新生児赤芽球症にRh陰性血球を用い交換輸血を施行して成功を見たが,今回は,Rh'0型血球等のRh陽性血球を用いて交換輸血を行い成功を収めたので,ここに報告する。
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