Japanese
English
症例研究
重症晩期出血の1例
A case of serious later postpartum hemorrhage
中沢 理
1
,
白川 直弘
1
Makoto Nakazawa
1
1信州大学産婦人科学教室
pp.485-487
発行日 1957年7月10日
Published Date 1957/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201580
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
胎盤娩出直後,或いは,分娩第三期に於ける大出血は,所謂子宮弛緩症として,屡々遭遇するが,分娩後数日以上を経過して出現する所謂重症晩期出血は,比較的稀なものである。我々は,最近,分娩後,1時間後に始まり,一旦止血せるも,更に産褥12日目,24日目に出血が反復し,極めて重症なショックを併発し,大量輸血・子宮全剔出に依り,生命を救い得,且,肉眼的所見から考えられた子宮不全破裂・子宮腫瘍等の診断も,組織学的には否定し得た,所謂晩期出血と思われる稀な1例に遭遇したので報告する。
Copyright © 1957, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.