検査法
黄体ホルモン微量測定用注射裝置の簡便なる作製法
輿石田 鶴穗
1
1国立霞ケ浦病院
pp.347-348
発行日 1954年6月10日
Published Date 1954/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201041
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はしがき
黄ホ定量法には家兎の子宮粘膜試験によるCo-rner-Allen法(1929),Clauberg法(1930)等が発表されているが,之等は定量の範囲が粗に過ぎ,従つて婦人の血,尿中に存在する微量な黄ホの定量には不適当であつた。
然るにHooker, Forbes (1947)は去勢マウスの子宮粘膜間質細胞核に於ける変化により微量定量が可能であると唱え,更に検討の結果,此の変化は黄ホのみによつて惹起されると発表した。本邦では藤井教授等が之を追試し,成熟婦人の血中黄ホ量は血清1cc中には0〜10μgの変動範囲があり,その消長曲線は基礎体温曲線に相似し,黄ホ量が高値を示す時は体温が高いことを知り,黄ホは排卵の短時間前に血中に出現すると報じている。
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