--------------------
腸チフス菌パラチフス菌混合ワクチン接種による流産の2例
坂口 碩
1
1岐阜縣小坂町農業會診療所
pp.76-79
発行日 1949年2月10日
Published Date 1949/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200173
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
腸チフス豫防ワクチン接種に當つては,從來と雖も種々の注意が與えられ,此れが實施に當る醫師は常識的に既に細心の注意を怠らざるは云うまでもないことであるが,今回使用せるチフスワクチンは,アメリカ株を以て作製せられたる腸チフス菌,パラチフス菌混合ワクチンにして,此れが接種に當つては相當の副作用があると思われるので,豫め特に禁忌症に對しては深甚の注意を拂う樣にとの指示もあつたのであるが,本年度の町民集團豫防接種に際し,余は不幸にして此れが原因と考えられる流産の2例に遭遇したので此處に之を報告し,聊か卑見を述べんとするものである.
Copyright © 1949, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.