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輓近米國において提唱せらるゝレントゲン骨盤撮影による女性骨盤の新分類法
野島 美喜造
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1慶應義塾大學産婦人科教室
pp.153-159
発行日 1947年4月1日
Published Date 1947/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200090
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緒言 從來わが産婦人科學界では獨逸の業績をのみ問題とし追從することが多く,米國のそれはホルモンの問題で論ぜられた程度で他はほとんど疎略にされてゐたのが一般の趨勢である。かゝる傾向となつたのは種々な原因もあらうが,明治以後わが國に西洋とくに獨逸醫學を輸入せしめて以來の歴史的傳統に制約せられたことも大なる原因の一つであらう。われわれは科學的客觀的研究態度にはなんら變化はないが,從來の傳統的諸制約を廢棄してさらに自由な立場から米國の産婦人科學をみることは現在必要なりと考へる。
米國産科學界で1930年代よりH. Thoms,W. E. Caldwell, H. C. Moloy及びD'Esopo等により發表せられた骨盤の諸研究なかんずくその分類法は,從來の主として獨逸學派によるそれに比較していちゞるしく異色ある分類法である。この新分類法は獨逸ではほとんど言及されておらず,またわが産科學界にもほとんど紹介せられてゐない。こゝに私は淺學菲才をもかへりみずあへてこの新分類法紹介の一文を草するゆゑんである。
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