今月の臨床 妊娠高血圧症候群のベストマネジメント
診断と評価
4.母体の血液凝固・線溶の病態評価と治療法
杉村 基
1
1浜松医科大学産婦人科家庭医療学講座
pp.1063-1070
発行日 2014年11月10日
Published Date 2014/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200031
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●妊娠高血圧症候群の病態形成には凝固線溶系が関与しており,凝固亢進,線溶抑制状態である.
●トロンビン産生亢進の結果,血小板数の減少,アンチトロンビンの減少,TATの増加が起こる.増加したフィブリン形成の結果,線溶亢進が起こり,FDP-D-Dimerの上昇やPICの増加が認められる.
●播種性血管内凝固症候群では血液検査(血小板数,フィブリノゲン値,FDPあるいはD-Dimer値,アンチトロンビン値など)が重症度評価の参考となる.新鮮凍結血漿,アンチトロンビン製剤による補充療法,血小板減少に対して濃厚血小板の輸血療法を行う.
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