増刊号 産婦人科当直医マニュアル―慌てないための虎の巻
III 産科編
3 妊産褥婦の合併疾患
症状からみた合併疾患の鑑別
8.めまい
三宅 康史
1,2
1昭和大学医学部救急医学
2昭和大学病院救命救急センター
pp.203-206
発行日 2013年4月20日
Published Date 2013/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103363
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
当直医へのcall
◆呼ばれるとしたら,「めまいの患者が来たんですが,妊娠しているとのことで一度診てもらえませんか」「先生のところでフォローされている妊婦さんです.経過に問題ないかちょっと診てください」など.
◆めまいが主訴の患者は多くても3%程度.なかでも,めまいのみを主訴とし,全身状態の安定している症例の大部分は,危険性の少ない良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo : BPPV).
◆めまいといっても,目が回る,周りが回るから始まって,体がふらふらする,ふわふわする,立っていられない,意識が遠のく,目の前が真っ白などさまざま.めまいの中身を具体的に吟味し,数は少ないが見逃してはいけない重大疾患(心原性,脳血管障害)を疑ったら,専門医へコンサルト.
◆出血による血管内低容量性ショックは,周産期救急として自ら鑑別.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.