今月の臨床 女性骨盤底外科手術Up to Date―増加する患者への対応を学ぶ
手術手技のポイントと術後合併症への対応
4.中部尿道スリング手術(TVT,TOT)
加藤 久美子
1
,
鈴木 省治
1
,
鈴木 弘一
2
,
服部 良平
2
1名古屋第一赤十字病院女性泌尿器科
2名古屋第一赤十字病院泌尿器科
pp.385-393
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103302
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●腟壁の浅い層は剝離しにくく出血しやすい上に,腟壁メッシュ露出の危険がある.full thicknessの切開は重要ポイントである.
●TVT手術の膀胱誤穿刺は気泡の斜め前が一番多いが,膀胱頸部をかすることもあり,よく観察する.再穿刺は同じルートになりがちなので,意識して側方にする.
●テープ位置の調節は術者の経験的なものが大きいが,導入前にハンズオンの手術見学で「テープが尿道と平行に緩やかにおさまった感触」を体験するとよい.
●術後排尿困難は,テープ位置調節を尿道引き下げ操作などで緩やかに行えばかなり回避できるが,起きた時もテープカット,テープ緩めで対応できる.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.