今月の臨床 婦人科がん検診
【乳がん検診】
3.マンモグラフィ読影のピットフォール
宇佐美 伸
1
,
大貫 幸二
1
1岩手県立中央病院乳腺外科
pp.1191-1199
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102179
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
乳房画像診断においてマンモグラフィは超音波検査とともにその中心的な役割を果たしている.特に乳がん検診においては,マンモグラフィの救命効果が大規模臨床試験により科学的に証明されており,乳がん検診に携わる産婦人科医がマンモグラフィを読影する機会も少なくない.マンモグラフィは非触知乳癌を数多く検出できるが,それを誤って「マンモグラフィは万能である」と解釈し,極端な場合には患者本人がしこりを自覚していたとしてもマンモグラフィで両側カテゴリー1であれば乳癌ではないと考えている臨床医がいた.
いかなるモダリティにもピットフォールが存在し,マンモグラフィもその例外ではない.本稿では日常診療もしくは検診業務で遭遇する可能性の高いピットフォールから5つをとり上げ解説する.読影者はこれらを念頭に置いたうえで精度の高い読影を目指すことが重要である.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.