今月の臨床 子宮内膜症治療の最前線―症状に応じた治療戦略
【「痛み」に対する治療】
1.子宮内膜症の痛みとQOL
安達 知子
1
1母子愛育会総合母子保健センター愛育病院産婦人科
pp.1417-1421
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101896
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はじめに
子宮内膜症は近年増加傾向にあり,無症状から急性腹症に至るまで多彩な症状を示す.月経痛をはじめとする種々の痛み,不妊,卵巣嚢胞形成やその悪性化の可能性など,生殖年齢の女性に心身ともに著しくQOLを低下させやすい疾患である.治療は,鎮痛剤,ホルモン治療,手術治療,不妊治療が中心となるが,本症を完治させることは困難であり,上手に症状に対処しながら,本症の進行を抑制していくことが重要である.本稿では特に痛みとQOLについて解説する.
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