今月の臨床 ホルモン補充療法を再考する
HRTの将来展望
2.ホルモン剤投与の工夫―投与スケジュール
樋口 毅
1
,
田中 幹二
1
,
水沼 英樹
1
1弘前大学医学部産科婦人科
pp.836-839
発行日 2003年6月10日
Published Date 2003/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100909
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はじめに
閉経周辺期以降の女性におけるエストロゲン欠落に起因する種々の症状の緩和やエストロゲンの慢性的な欠乏により発症する骨粗鬆症などの疾患の予防,治療にホルモン補充療法(以下,HRT)がきわめて有効であることが示されている.しかしながら,HRTの効果を持続させるためにはHRTによる子宮出血や,発癌などに対する危険性をいかに減らすかが重要であり,そのうえで個々の症例の背景を考慮したテイラーメイドメディシンの導入が必要である.これらを行うことが患者のQOLおよび投与に対するコンプライアンスの向上につながると考えられる.
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