今月の臨床 症例から学ぶ子宮内膜症─子宮内膜症を侮るな
症例から学ぶ
4.腹壁腫瘤として開腹術に至った子宮内膜症の2例
渋井 庸子
1
,
松島 隆
1
,
石原 楷輔
1
,
吉松 和彦
2
,
唐沢 忠夫
2
1日本医科大学附属第二病院産婦人科教室
2新横浜母と子の病院
pp.1454-1457
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100684
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はじめに
子宮内膜症とは「子宮内膜組織が子宮内膜以外の臓器や組織において異所性増殖を示す疾患」1)をいう.なかでも術後瘢痕部の下腹壁内膜症の頻度は全子宮内膜症の0.8%1),鼠径内膜症は0.3~0.8%2)と稀である.今回われわれは帝王切開後に皮下腫瘤として精査した術後瘢痕部皮膚子宮内膜症の1例と,卵巣嚢腫手術後にヘルニアと診断された鼠径部の子宮内膜症の1例を経験したので報告する.
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