今月の臨床 症例から学ぶ子宮内膜症─子宮内膜症を侮るな
症例から学ぶ
3.水腎症を伴った腸管・尿管子宮内膜症の1例
島貫 洋人
1
,
武内 裕之
1
,
木下 勝之
1
1順天堂大学産科婦人科学教室
pp.1449-1453
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100683
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はじめに
子宮内膜症はいずれの臓器にも発生しうる.卵巣,卵管などの内性器のみならず,稀ではあるが直腸,尿管,横隔膜,肺などにも認められることがあり,経過によっては難治性で,再発を繰り返し,まさに“悪性新生物”を思わせる臨床経過を呈することもある.
われわれが経験した,月経困難症と左背部痛を訴え,臨床的子宮内膜症と診断されて年余にわたり保存的療法を施行された症例を腹腔鏡にて腸管・尿管内膜症と診断し,GnRHアゴニスト(GnRHa)5コース投与後に,開腹手術を施行し病巣を完全に摘出しえた1例を紹介する.
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