今月の臨床 産婦人科医に必要な乳がんの知識
乳がんのリスク
3.家族性乳がん
石飛 真人
1
,
三好 康雄
1
,
野口 眞三郎
1
1大阪大学医学部腫瘍外科学
pp.900-903
発行日 2004年7月10日
Published Date 2004/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100559
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はじめに
家族性乳癌は,全乳癌のうち5~10%を占める1).家族性乳癌は,その多くが遺伝的要因が主な原因であると考えられる遺伝性乳癌である.近年,遺伝性乳癌の原因遺伝子であるBRCA1, BRCA2が相次いで発見され,遺伝性乳癌の遺伝子診断が可能になった2, 3).本稿では,日本人の家族性乳癌におけるBRCA1, BRCA2の変異の頻度,BRCA1癌およびBRCA2癌の臨床病理学的特徴,BRCA1, BRCA2変異保因者における乳癌罹患リスク,変異保因者に対するマネージメントについて概説する.
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