Japanese
English
論述
慢性型compartment症候群
Exertional Compartment Syndrome
内藤 正俊
1
,
緒方 公介
2
,
内藤 英俊
3
,
村川 義康
3
Masatoshi Naito
1
1済生会八幡病院整形外科
2九州大学医学部整形外科学教室
3福岡日赤病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Saiseikai Yahata Hospital
キーワード:
慢性型compartment症候群
,
exertional compartment syndrome
,
若い運動選手
,
young athletes
,
compartment内圧測定
,
compartmental pressure measurement
,
経皮的筋膜切開術
,
subcutaneous fasciotomy
Keyword:
慢性型compartment症候群
,
exertional compartment syndrome
,
若い運動選手
,
young athletes
,
compartment内圧測定
,
compartmental pressure measurement
,
経皮的筋膜切開術
,
subcutaneous fasciotomy
pp.1379-1385
発行日 1987年12月25日
Published Date 1987/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907739
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抄録:本邦における慢性型compartment症候群についての報告が少なく,本論文の目的は本症候群について詳細に述べることである.我々は昭和57年から昭和60年までの過去4年間に運動選手に発症した5例の本症候群を経験した.本症候群は安静時全く症状を欠くため,通常の理学的検査で本症候群と診断することが困難であった.診断を確立するため,全例に5分間のランニング時の持続的compartment内圧測定をwick catheter techniqueにより行った.5例のランニング開始後の最大内圧値は平均63mmHgであり,安静時と比較し平均53mmHg上昇していた.下腿の疼痛は内圧値が20mmHgから40mmHgを越えた時点で発症していた.全例とも約5cmの皮膚切開からの経皮的筋膜切開術により治療し,術後ランニング中の疼痛が消失し運動に復帰している.本症候群の診断に不可欠であると考えられる内圧測定検査法について詳述し,本症候群の成因や名称について考察を加えた.
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