Japanese
English
臨床経験
骨軟骨腫によるSnapping Scapulaの1例
A Case Report of Snapping Scapula with Osteochondroma
小野 浩史
1
,
永岡 潤吉
1
,
山口 武史
1
,
中田 浩司
1
,
杉本 和也
1
Hiroshi Ono
1
1市立松原病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Matsubara City Hospital
キーワード:
弾撥肩甲骨
,
snapping scapula
,
骨軟骨腫
,
osteochondroma
Keyword:
弾撥肩甲骨
,
snapping scapula
,
骨軟骨腫
,
osteochondroma
pp.1053-1056
発行日 1986年9月25日
Published Date 1986/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907483
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抄録:症例は13歳男,半年前より左肩甲骨部にclickを自覚,次第に増強したので当科受診した.左肩甲骨上角部にclickを認め,X-Pでは左肩甲骨上角胸郭面側に骨軟骨腫があり,CTにて骨軟骨腫と肋骨の間に関節様の関係が見られた,このため骨軟骨腫によるsnapping scapulaと診断し,骨軟骨腫摘出術を行い,良好な結果を得た.Snapping scapulaは肩甲骨と胸郭後面との間の適合性の破綻により発生し,その原因は骨,筋肉,滑液嚢由来のものがある.本例のように,肩甲骨上角胸郭面側にできた骨軟骨腫による例が多く,これをLuschka's tubercleと言う.筋肉,滑液嚢に由来する例では保存的治療が有効な事もあるが,骨由来の場合は手術的治療が良いと考えられる.
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