症例検討会 骨・軟部腫瘍9例
〔症例3〕4回再発した,多重腫瘍を伴う左膝部腫瘍
守田 哲郎
1,2
,
斎藤 英彦
1
,
堀田 哲夫
1
,
田島 達也
1
,
江村 巌
4
,
根本 啓一
4
,
井上 善也
4
,
吉田 奎介
5
,
富山 武美
5
,
伊藤 惣一郎
3
1新潟大学整形外科
2県立ガンセンター新潟病院
3県立新発田病院整形外科
4新潟大学第2病理
5新潟大学外科
pp.264-267
発行日 1986年3月25日
Published Date 1986/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907362
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症例:当科初診時58歳の主婦
経過:昭和44年8月,左膝前面の腫瘍に気付き近医を受診した.近医入院時の血管造影では,腫瘍は血管に富み,大腿骨前面に近接していたが骨への浸潤はみられなかった(図3-1a).44年8月,同病院で切除を受け,横紋筋肉腫の診断にて,術後5FUによる化学療法と照射を施行された.しかし45,47,48年の3回,同部に再発し,いずれも同病院にて切除を受けた.その後,右乳癌根治手術,Kasabach-Merritt症候群を来たした巨大な肝血管腫切除,卵巣腫瘍切除(粘液性嚢腺腫)を受けたが約11年間左膝腫瘍の再発はなかった.
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