臨床経験
Salter手術の経験
丸毛 英二
1
,
平尾 尚徳
1
,
山本 竜二
1
1慈恵医大整形外科
pp.80-82
発行日 1966年4月25日
Published Date 1966/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903726
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先天股脱の早期治療が発達した現在,その予後は著しく改善をみている.しかし,早期治療にもかかわらず,臼蓋形成不全や亜脱臼あるいは脱臼をのこしたり,高度の前捻・外反股をのこしたりするものがある.かかる場合に観血整復術や臼蓋形成術あるいは減捻骨切り術・内反骨切り術などをおこなう必要にせまられることがある.
そのうち臼蓋形成術は1920年代にSpitzy,Lanceらによつて行なわれ,その後,幾多の手術法の考案がある,しかし,いずれも一長,一短の誹りをまぬがれないが,1955年Chiariにより骨盤骨切り術による臼蓋形成術の考案があつて,この方面に新生面がひらかれた.しかし,この手術法も骨盤変形や力学関係につき種々の批判をうけている.その後Salterが1961年にやや趣を異にした骨盤骨切り術を考案するにおよんで世の注目を引いている.
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