Japanese
English
臨床経験
脛骨に発生した旁骨性骨肉腫1例の電顕的観察
A case report on the parosteal osteosarcoma of the left tibia: A light and electron microscopic study
太田 信夫
1
,
望月 一男
1
,
加藤 正
1
,
川井 範夫
2
,
平野 寛
2
Nobuo OHTA
1
1杏林大学医学部整形外科学教室
2杏林大学医学部解剖学教室
1Dept. of orthop. surg., Kyorin university school of medicine
キーワード:
旁骨性骨肉腫
,
parosteal osteosarcoma
,
電顕的観察
,
electron microscopic study
Keyword:
旁骨性骨肉腫
,
parosteal osteosarcoma
,
電顕的観察
,
electron microscopic study
pp.695-698
発行日 1980年7月25日
Published Date 1980/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906169
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はじめに
旁骨性骨肉腫は比較的稀な腫瘍で1951年GeschickterとCopelandがparosteal osteomaとして始めて記載した5).それ以後いくつかの報告によりこの腫瘍は旁骨性に発育し,局所再発性が強く,骨肉腫と比べ遠隔転移は少なく予後もよいことが知られてきた.従来この旁骨性骨肉腫と鑑別される疾患として,骨外骨肉腫,骨軟骨腫,骨化性筋炎,骨肉腫などが挙げられている4),近年,旁骨性骨肉腫に関して臨床的,および病理組織学的にいくつかの報告が見られるが6,8),電顕的には十分解明されていない.今回われわれは,再発を繰り返すうちに悪性度を増し,やむなく切断に至つた脛骨近位部に発生した旁骨性骨肉腫の1例を光顕ならびに電顕的に検索したので報告する.
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