Japanese
English
臨床経験
腓骨近位端に発生し傍骨性骨肉腫様浸潤を示した通常型骨肉腫の1例
Conventional Osteosarcoma Invasing the Proximal Fibula Like Parosteal Osteosarcoma: A Case Repcort
小竹森 一浩
1,2
,
山中 芳
1
,
中村 俊夫
1
,
村上 要
1
,
矢部 啓夫
3
Kazuhiro Kotakemori
1,2
1浜松赤十字病院整形外科
2現:浜松リハビリテーションセンター
3済生会横浜市南部病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hamamatu Red Cross Hospital
キーワード:
傍骨性骨肉腫
,
parosteal osteosarcoma
,
腓骨近位
,
proximal fibula
,
通常型骨肉腫
,
conventional osteosarcoma
Keyword:
傍骨性骨肉腫
,
parosteal osteosarcoma
,
腓骨近位
,
proximal fibula
,
通常型骨肉腫
,
conventional osteosarcoma
pp.171-174
発行日 1992年2月25日
Published Date 1992/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900786
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抄録:傍骨性骨肉腫は比較的稀な腫瘍であり,通常の骨肉腫に比べ予後は比較的良いといわれている.しかし,その診断には正確な画像断や病理診断が必要で,特に予後不良な類似疾患との正確な鑑別が適正な治療を可能にする.今回我々は,17歳女性の左腓骨近位端に発生し傍骨性骨肉腫様浸潤を示した通常型骨肉腫を経験し治療したもので報告する.初回X線上,左腓骨近位端に傍骨性腫瘍を認め,更に骨髄内浸潤が示唆された.術前にアドリアシンとシスプラチンを用いた化学療法を強力に行い,その後広範囲切除術を行った.術後の組織標本では,腫瘍の組織学的悪性度はgrade IIIで通常型骨肉種,骨芽細胞型,硬化型と考えられた.化学療法の効果は,大星・下里の分類でII-bと判定し有効と考えた.術後2年の現在,局所再発・肺転移を認めず生活している.
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