学会印象記
第17回先天股脱研究会
坂口 亮
1
Ryo SAKAGUCHI
1
1整肢療護園医務部
pp.1048-1051
発行日 1979年10月25日
Published Date 1979/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906010
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
この会は,大きな学会では時間に追われたり,また雰囲気からいつて膝つき合せての討論など望むべくもないところから,それが十分できることを目標に掲げて発足した.回を重ねるごとに参会者もふえ,最近では会場の準備,設営,演題募集,プログラム作成等々,いわゆる学会と少しも変らない対応を迫られるようになつた.(同僚の原勇君がこの困難な仕事を一手に引受けて会を無事にすませた.)この学会的形式に走る傾向の中でせめて内容だけは,当初の精神そのままに討論を尽すことにつとめた.以下,演題順に従つて簡単な抄録を記し,印象を加えたい.文中,敬称,敬語を略させて戴く.
1.鈴木(大津日赤)は単殿位分娩にクリック発現率が高い事を報告し,複殿位(股屈曲,膝屈曲位)では骨頭は求心位を保とうとするが,単殿位(股高度屈曲,膝伸展拘縮,およびそれに伴う膝屈筋緊張)では股伸展力が内在し,骨頭を上後側方へ脱臼させる力を生じやすいことを理由とした.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.