Japanese
English
臨床経験
骨腫瘍における99mTc-diphosphonateの集積部位について
Patterns of localization of 99mTc-diphosphonate in bone tumors
奥野 宏直
1
,
石田 俊武
1
,
林 俊一
1
,
高見 勝次
1
,
野村 正
2
,
大向 孝良
2
,
田中 治和
2
Hironao OKUNO
1
1大阪市立大学医学部整形外科学教室
2日生病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka City University Medical School
pp.933-943
発行日 1979年9月25日
Published Date 1979/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905992
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緒言
骨シンチグラフィは,骨腫瘍をはじめ各種骨疾患に広く応用されている.しかし骨シンチグラムでは,骨腫瘍,骨の炎症,骨の壊死または骨折などに陽性像が見られるため,疾患特異性が得られない.それゆえ,主として骨内病巣の部位や範囲を正確に知るためや,各種骨疾患の治療効果の判定に用いられている.
Bone-seeking agentとして,従来より47Ca,85Sr,87Sr,67Gaなどが使用されてきたが,被曝線量,半減期,入手の難易,価格などで使用に際して種々の制約があつた.しかし,1971年subramanian1)により開発され,紹介された99mTc標識燐酸化合物(以下99mTc-Pと略す)は,99mTcのため半減期も適当であり,被曝線量も少なく,大量投与が可能である.しかも99mTc-Pは血中よりの排泄が早く,骨集積性に優れており,鮮明な像が得られる.従つて現在では99mTc-Pがbone-seeking agentとして広く利用されている2〜5).
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