カラーシリーズ
Luschka関節の局所解剖
林 浩一郎
1
1筑波大学整形外科
pp.852-855
発行日 1979年9月25日
Published Date 1979/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905980
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1858年LuschkaはDie Halbgelenke des Menschlichen Körpersなる本を著し,その中で頸椎の終板の間に3個の関節が存在すること,すなわち中央のSynchondroseと2個のSeitengelenkであると述べた,第5図は彼の原著にのったシェーマである.頸椎椎体を前頭面で切ったものであるが,椎間板両側端に小さな裂隙をもった関節が描かれている,第1図にX線と大切片でその存在部位を示した.
以来100年余りたった現在でも,彼の言うSeitengelenkとは一体何なのか,端的に言うなら,これは関節なのか,椎間板変性によってたまたま生じた亀裂に過ぎないのか,議論が絶えない.この部は椎間孔の前壁を成し,骨棘の突出などで神経根障害を来たすので,臨床上重要な場所であることが,多数の関心をひいたと考えられる.
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