論述
上腕二頭筋長頭腱皮下断裂の治療法
上野 武久
1
,
田口 厚
1
Takehisa UENO
1
,
Atsushi TAGUCHI
1
1長崎原爆病院整形外科
pp.438-441
発行日 1977年5月25日
Published Date 1977/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905524
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はじめに
上腕二頭筋長頭腱皮下断裂の治療法は文献上では手術療法が主流をなしていると考えられ,種々の方法が報告されている.その治療成績については,特に手術方法に優劣の差はなくおおむね良好とされている.しかしながら,保存的治療例や本症が見逃されたりあるいは患者が勝手に長期間放置し治療を受けていなかつた症例を検討したところ,意外にも柊痛,圧痛,肩関節運動障害,筋力低下などの症状が全くなく,腱損傷のための機能障害がない例がみられた.そこでわれわれは関連病院より蒐集した18症例を検討し,本症の治療上の問題点についての見解を述べてみる.
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