臨床経験
当科における癌の骨転移の治療について
三上 一成
1,2
,
姥山 勇二
1,2
,
山脇 慎也
1,2
,
後藤 守
1,2
Issei MIKAMI
1,2
1国立札幌病院
2北海道がんセンター整形外科
pp.1117-1124
発行日 1976年12月25日
Published Date 1976/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905445
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
昭和43年8月,国立札幌病院に北海道地方がんセンターが設置されて以来,6年間に当科で取扱つた入院患者の6割は,骨軟部の悪性腫瘍患者である.これらは適応を検討の上,根治手術,化学療法,放射線療法等を積極的に行なつてきた.しかし,さらにその延命効果を期待するためには,転移の予防と抑制が重要な課題となる.一般に癌の骨転移は,転移巣としては,リンパ節,肺,肝に次いで多く,TNM分類ではStage-Nとなり,その治療は絶望的なものとして我々整形外科医に取扱われがちである.今回我々は,過去6年間に当科で取扱つた癌の骨転移症例につき,検討して報告する.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.